障害年金Q&A 熊本:松永社会保険労務士事務所

  障害年金についての代表的な質問に対する概略的な答えです。

障害年金に関する一般的な質問

 障害者年金と障害年金は同じでしょうか?

 障害年金が正式名称で障害者年金というものはありません。

  間違って一般的に使われているようです。

 主治医,医療関係者,市町村窓口で障害年金をもらえないだろうと

  言われましたが、もらえませんか? 仕事が出来ず困っています。

 医師・医療関係者は、障害年金については詳しくはありませんので

  それらの方の言葉をそのまま信じる必要はありませんし、

      市町村職員もさほど詳しくないのが現状です。

  医師にもらえないと言われ請求し、もらえたケースもあります。   

  障害年金をもらえそうなのに請求さえしない事があります。

      確認は必要だと思います。

 同じ病気の方がいて、その方がもらえないと言われましたが・・・

 ケガ・病気が同じで症状が同じでも、その程度がは人それぞれです。

  また、ケガや病気の発生時期や今までの経過,年金保険料の納め方,

      生年月日ほか、他の方とは全て同じ条件ではありません。

    そのため他の方の言われることは参考程度しかなりません。

  先入観は持たないことが大切です。

 仕事中にケガをして労災がおり、障害年金とかいうものを

  もらっています。それと同じものですか?

 労災の方でも全く同じ名称で障害年金というものがあります。

  コチラは労災で生じた障害に対し、支給されるものです。

  一方、当事務所のサイトで案内している障害年金というのは

  その病気・ケガの原因を問わずに障害状態の方に対してのもので

  両者は同時にもらうことが出来ます。

  (但し、両方もらう場合には労災の方が少し減額されます。)

 病気のために仕事が出来ず、国民年金になっています。

  保険料は免除にしています。障害基礎年金をもらえますか?

 まず、仕事をしていないことが障害年金をもらう条件ではなく、

  また、障害基礎年金・障害厚生年金・障害共済年金の中で

  どの障害年金をもらえるのか?については、その初診日が

  どの年金制度に加入していた時期にあるのか?によります。

  そのため、まずは初診日をご確認下さい。

 障害補償年金と障害年金とは別ですか?

 障害補償年金は、労災事故での障害に対する制度です。

  業務中や通勤中など、仕事が原因(労災)で何らかの

  障害が残った際に支払われるもので、障害年金とは別のものです。

  障害年金の場合、その障害の原因を問わないので

  障害補償年金をもらっても、別に障害年金をもらうことが出来ます。

 ネットで障害年金のマニュアルを購入できるようですが

  マニュアルがあれば、自分で請求してもらえますか?

 障害年金の請求では、1人1人その方の状況に応じて

  請求方法や必要書類が全く異なってくるために

  マニュアルでは対応出来ない部分が必ず出てきます。

  全ての方に対応した、全てのケースを書き込んだマニュアルは

  そもそも、存在しません。マニュアルを購入しても

  請求するのに手間・時間がかかり、その分必ずもらえるものでは

  ありません。私はマニュアルの購入はお進め出来ません。

Q 障害年金をもらうデメリットはありますか?

 障害年金をもらうデメリットはありません。

  よく障害年金をもらっていれば、仕事に就くときにひびくと

  思われている方がいますが、勤務先にもらっているという

  必要もありませんし、勤務先に障害年金の書類等がきたり

  勤務先に連絡があることはありません。

  デメリットは特にありませんので、ご安心下さい。 

 心の病気で、障害年金というのはもらえますか?

 “障害” というと、肢体障害や見て分かる障害というイメージを

  多くの方が持たれますが、この障害とは生活・就労する上での

  支障・制限という意味なので、状態が悪ければもらえます。

 障害年金を請求する際に、医学的知識は必要ですか?

 障害年金の請求では初診日が重要ですので、初診日の考え方,

  不服の申立てを行なう際に、自分の身体の状態を知っておく

  必要があるので、検査成績等,最低必要な医学的知識は必要です。

 障害年金を請求する時点で、何級の障害年金がもらえるか?

  分からないでしょうか?

 審査(判定)の基準にはあいまいな箇所があるために

  事前に何級の障害年金がもらえると分かる場合は少なく

  むしろ、多くの場合が結果が出なければ分かりません。

 障害者手帳3級は、障害年金の3級なんでしょうか?

 障害者手帳、その他の制度の障害等級と

  障害年金の等級とは違います。障害年金独自の障害等です

Q 障害年金を請求して、もらえるまでどの位かかりますか?

 請求する内容によって、一人一人異なりますが

  平均で約3ヶ月程度と考えられていた方がいいと思います。 

 障害年金の請求後に、あとどの位、決定までに時間がかかるか

  年金事務所に尋ねると分かりますか?

 残念ながら、年金事務所に聞かれても分かりません。

  請求後3ヵ月経過時点で、まだ時間がかかる場合には

  その旨の連絡はありますが、あとどの位かかるか?

  についての質問には応じてくれません。(分からないので)

 傷病手当金(健康保険)をもらっています。

  障害年金がもらえても調整されるのであれば、

  障害年金の請求をしてもメリットがないような気がしますが?

 多くの場合、傷病手当金の方の支給額が多いために

  障害年金がもらえても、そこから傷病手当金の額が引かれるため

  実質的な支給額は、傷病手当金とほぼ同額になります。

 

  そのような調整があるにも関わらず障害年金を請求する

  メリットは、次の点になります。

   ① 障害年金は時間が経過する程、請求が困難になる。

   ② 請求するのに、手間ヒマがかかってしまう。

   ③ 障害年金は請求をしても、すぐに決定されない。

   ④ 心身の状態が今後、悪化する可能性もある。

   ⑤ 傷病手当金は、1年6ヶ月の期間までしか支給されない。

 

   先々のことを考え、障害年金の請求を行っておいた方が

   無難であるということが、障害年金の請求のメリットです。