誤解が多い障害年金
障害年金は年金の制度なので、一人一人色々な状況が
異なりますので、一人一人その人に合った請求を
行なう必要があります。そこでその人の請求を考える場合に
以下のような誤解や先入観に振り回されないように
注意が必要になります。
・ 医師・ケースワーカー等の医療機関のスタッフが詳しい
福祉関係の人が詳しい。
☛ 年金制度の1つなので福祉の方は詳しくありません。
・ 身障者手帳・精神の手帳・療育手帳を持ってないのでもらえない。
手帳は持っているけれども、4級(以下)なのでもらえない。
☛ 手帳類とは別制度なので、状態によってはもらえます。
・ 障害年金での初診日に年金制度に加入していなければならない。
☛ 20歳前や60歳以降で、年金制度の被保険者でなくても
その時点に初診日があれば請求できる場合もあります。
・ 年金の保険料を納めていないともらえない
☛ 20歳前の障害基礎年金等、保険料をどの程度納めたのか
問われない場合もあります。
・ 病気・ケガをしたので、保険料を納めてないのでもらえない
☛ 一番最初に病院等に受診した時点より前の年金の保険料が
問われるので、病気・ケガ後納めてなくても問題ありません。
・ ケガの原因が交通事故なので、もらえない。
☛ 障害年金では請求傷病の原因を問わないので
先天性疾患でも、交通事故や労働災害等によるものでも
障害年金の請求は出来ます。
・ 仕事をしているので、もらえない。
☛ 仕事が出来るのでもらないと決まってはいません。
年金をもらうながら、出来る限りで仕事をされている人もいます。
・ 仕事をしていて、一定以上所得があるので多分もらえない。
☛ 福祉の制度ではないため、本人及びご家族の所得は関係ありません。
20歳前の障害基礎年金では本人の所得による制限があります。
・ 老齢年金をもらっているのでもらえない。
老齢年金をもらっているので、請求しても意味がない。
☛ 老齢年金をもらっていても、障害年金を請求し認められることで
老齢年金と障害年金で有利な方をもらう事が出来ます。
※ 老齢年金の繰上げをしている場合も請求が出来る場合があります。
・ 65歳を過ぎたので、障害年金の請求が出来ない。
☛ 65歳を過ぎても、障害年金の請求が出来る場合もあります。
・ 自分で調べたら障害年金で3級に該当しないようだからもらえない。
☛ 厚生年金の場合には、障害手当金という3級より軽い状態で
もらえる一時金があります。
・
・ 発病してから1年6ヶ月経っていないので請求出来ない。
☛ 初診日から1年6ヶ月経たずに請求できる場合もあります。
・ 発病から相当期間が経過しているので、もらえない。
☛ 初診日証明さえ、何らかの形で出来ればもらえる場合もあります。
※ 初診日証明自体が不要の場合もあります。
・ 初診日の証明が出来ないので請求が出来ない。
初診日のある病院が今はないので請求が出来ない。
☛ 初診日証明が不要の場合もありますし、何とかなる事もあります。
・ 本人が亡くなったので、請求出来ない。
☛ 本人が亡くなっていても、請求してもらえる場合もあります。
・ 失業保険をもらっているのでもらえない。
☛ 老齢年金のように失業保険と障害年金の間で調整はされません。
・ さかのぼりの請求をしたいが診断書2枚の代金は負担が重い。
☛ さかのぼりの請求でも、診断書が1枚でいい場合もあります。
・ さかのぼって請求し、認められると儲ける。
☛ 他の制度との調整により、結果的に過去の部分については
返金が必要になったりして損をする場合もあります。
・ 20歳前の障害基礎年金の請求をしたいが、20歳時点の診断書がなく
20歳時点でのさかのぼりの請求が出来ない。
☛ 20歳時点の診断書がなくても請求してもらえる場合もあります。
・ 障害年金をもらうと勤め先にもらっていることがバレる。
☛ 共済年金以外では、直接職場の人に障害年金を請求したとか
障害年金をもらっている事がバレることはありません。
請求するのが大変な理由
1 年金制度なので、分かり難い!
2 年金制度なので、様々な点が人によって異なる!
3 年金制度なので、手続が複雑!
4 障害年金なので、請求者自身が病気・ケガのため
自分で請求すること自体、手間がかかる。
5 障害年金であるが、基準があいまいで分かり難い!
6 障害年金なので、医学知識も必要!
7 障害年金なので、初診日や障害状態について
請求者が自分で証明しなければならない。
何度も年金事務所等に行く必要があり、請求にはかなりの
労力・時間を要し、自分で請求することは容易ではありません。
特に阿蘇・人吉・天草等、年金事務所まで遠くて不便な方は
1ヵ月に一度程度の市区町村で行われる出張年金相談では
なかなか請求の準備が進みません。